続フィルムスキャンの新兵器?投稿者:m.koseki 投稿日時:2007年3月15日(木) 18:15 |
前々回の投稿で紹介したFluid Scanning Kitを使って、実際に4X5のフィルムをスキャンしてみた。
下の写真が今回スキャンに使用したフィルムのフルイメージです。この写真は朝の強烈な逆光時に薬師岳のロボット雨量計のある地点から東方向を撮影したものですが、露出に失敗してしまいアンダー気味のローキーな写真になってしまいました。アンダーな写真ではありますが、原板をライトボックスで見ると手前から薬師岳の頂上までの山のディテールはある程度写っています。モニターでは真っ黒につぶれてますが、液体スキャンを使えばダイナミックレンジが広がると言うので、どれほど違うものなのかこの写真を使って試してみました。

結論から先に言うと、ダイナミックレンジが広がることに間違いは無いようです。下の2つの小さな画像は、フルイメージ上にある白枠部分の等倍画像ですが、上の方はドライスキャン、下の方はウェットマウンティングによるスキャン画像です。画像はスキャン時、およびスキャン後のレベル補正等は一切していません。スキャン後のそのままの画像です。ちょっと分からないかも知れませんが(部屋の明かりを消すなどして周辺光をカットして見れば、違いが分かるかもしれません。)、ドライスキャンの画像よりはウェットマウンティングの画像の方が、シャドウ部のディテールは再現されています。ドライスキャンではコントラストが強くなってしまい、シャドウ部のディテールがよく再現されていないように感じます。一方、ウェットマウンティングの画像は、ちょっと締まりのない眠い画像になってしまいましたが、シャドウ部のディテールはドライスキャンよりは再現されてるようです。レベル補正、トーンカーブなどを使ってきちんと補正すれば、きっと良い結果が得られるのではないでしょうか?またマニュアルによれば前処理として、スキャナーのガラスを付属のガラスクリーナーでクリーニングすることになってますが、今回はしないままスキャンしました。クリーニングしてからスキャンすれば、もっと良い結果になっていたかも知れません。


次にシャープネスに関してですが、シャープネスはドライスキャンもウェットマウンティングも大きな違いは無いように感じます。ただ今回はFluid Scanning Kitに付属のホルダーでピント位置の微調整をしなかったことと、出力サイズがおよそ300%とあまり拡大しなかったのでスキャン結果に大きな違いが出なかったのかも知れません。出力サイズを700%ぐらいに設定してスキャンすれば、何らかの違いが出ていたかもですね。また、ピント位置の微調整をしていれば、もう少し良い結果が得られたかもしれませんね。
ゴミ、ホコリ等の除去に関しては、スキャン作業の前処理時にダストスプレー等でゴミ、ホコリをある程度吹き飛ばしてからすることになってますが、今回はそれもしませんでした。なのでゴミ、ホコリの除去は完全にはできず大失敗(笑)でした。注意して作業すれば、大丈夫と思います。 また、フィルム、ガラス、TransScanシートに噴霧したスキャン用液体の量がちょっと少なめだった(最初なので分量が分かりませんでした。)感じなので、もう少し多めに噴霧すればきっと良かったのだと思います。
スキャン速度はさすがにDigital ICEを使った時よりも、かなり高速です。 出力サイズを11X14インチ 300dpiの設定でスキャンしたのですが、Digital ICEの1/5のスピードでスキャンすることが出来ました。
尚、今回はスキャナー純正のエプソンドライバーでスキャンしましたが、Silverfastなどの高性能なスキャナードライバーでスキャンすれば、ちょっと違う結果になっていたと思います。いつかスキャナードライバーを入手できたら比較してみたいと思います。
ちなみに以下はスキャン時の環境、設定、結果等です。
----// 環境 //----
マシン:PowerMac G4 1.25GHz メモリ1GB
スキャナー:Epson GT-X700
----// 設定 //----
使用アプリケーション:Adobe Photoshop CS2
スキャナードライバー:Epson Scan Ver2.73
出力解像度:300dpi
出力サイズ:11X14インチ
取り込み色数:48ビットカラー
拡大率:320%
スキャン時の露出調整、補正等:無し
アンシャープマスク:無し
----// 結果 //----
スキャンスピード Digital ICE使用:14分〜15分
Digital ICE無し:2分〜3分
スキャン後のファイルサイズ:80MB
このFluid Scanning Kitですが、スキャナーガラスのクリーニングとゴミ、ホコリを吹き飛ばすなどの前処理をきちんと行い、ピント位置の微調整をすれば結構良い結果が得られる感じがしました。特にコントラストの強い写真やアンダー気味のフィルムをスキャンするには効果的かも知れません。スキャン後はフィルムクリップ等にフィルムを挟んで数十分間乾かせば元通りになるし、フィルムへの残留物は無いようなので安心して利用出来るようです。
スキャンの前処理がちょっと面倒臭いかな?って感じもしますが、臭いも無く取り扱いも楽、キャノンやニコンなどのスキャナー用もあり、サイズも4X5だけでなく35mm、ブローニーなどでも利用出来るので液体スキャンをしてみたい方にはお勧めですね。 ご参考までに、スキャン作業の写真とURLを載せてあります。興味がある方は、是非ご自分で取り寄せて使ってみて下さい。ご自分で取り寄せるのが出来ない人、あるいは面倒な人は知らせて下さい。日数がかかりますが、代わりにお取り寄せ致します。ネイチャーラヴァーリポートでした。
スキャン作業

スキャン用液体、ガラスクリーナー、ガラス、フィルム、TransScanシート

スキャン用液体、ガラスクリーナー

液体を噴霧器へ入れる

フィルムへ液体を噴霧

ガラスにフィルムを密着

ガラスにフィルムを密着させた状態

TransScanシートを重ねる

スクイージーで擦る

マウント完成

フィルムホルダー






